村長のたうけーむぬゆむ゜(ひとりごと)広報11月号掲載

2014/12/2 18:09 更新

星はすばる、平安時代の清少納言は、すばるは星々のなかでも最も美しいとたたえました。「すばる」とは、たくさんのものを結んで一つにまとめる、という言葉から来ているようです。多くの星が集まっているからこんな名前になったのでしょうか。すばるは、別名六連星(むつらぼし)とも呼ばれ、普通の視力の人なら5,6個の星が見えるようです。
すばるは青白い星の集まりです。408光年という距離のところに120個ほどの星が集まっているという。青白い星は、表面の温度が1万度以上もある高温の星で太陽の数倍もの燃料をもっているのに太陽の数百倍以上も明るく光っています。それで早く燃料を使い果たしてしまう寿命の短い星です。太陽は50億年ほど前に誕生して、あと50億年も安定して光るそうですが、すばるは5千万年ほど前に誕生して明るい星は5千万年後には死んでしまうそうです。
多良間では次のような俚諺があります。「つぱらぬかでぃうふかしいどぅあき゜ぃないゆばーすぅ」(つぱらの風を吹かしてみて商いはするように)。ここに出てくる「つぱら」についてですが、「つぱらとは何月のことですか?」と先輩方に尋ねると、11月頃のことだとの答えが大半である。しかし、この俚諺以外に11月をつぱらとする表現は聞いたことがない。つぱらという言葉自体がこの俚諺以外には使われていないのだ。つぱらという言葉の意味について疑問をもっていた。ある時、先輩の方がつぱらは星のすばるのことである。という話をされた。これだ、と直感的に思った。
古来から星は、規則正しく季節や時刻を教えてくれることからも、農業に携わる人達にとっては貴重な存在であった。すばるは11月頃になると南の空に光り輝くのだ。光輝くすばるを見て農耕の目安にしたことは想像できる。さきに述べた俚諺はすばるが光輝くこの頃(11月)の大風(うぷかでぃ)を過ごさないと穀物の収穫は安心できない、といういましめのように思える。
地域によっては、すばるはその高さでそば蒔きや麦蒔きの時期を知るための重要な目印とされてきた。「すばるまんどき 粉八合」は、そば蒔きの時期を表したもので、すばるが南中(天体が真南にくること)したときが「まんどき」で、夜明け方に南中したときにそばを蒔くともっともよく実り、一升の実から八合の粉がとれるという俚諺である。ほかにも麦蒔きについて、「すばるの山入り麦蒔きじまい」や稲刈りについては、「すばるが二丈ぐらいの高さにたっした時、稲刈りをする」など、すばると農耕との関係を表した俚諺があり興味深い。